巻頭の言葉

ウシオ電機会長

牛尾治朗うしお・じろう

中游ちゅうゆうのこころで
難局を乗り切る

2016年9月号

特集
恩を知り
恩に報いる
「人間は一人で大きくなったのではない。会社もまた一人で大きくなったのではない。あわただしい日々の中にも、ときに過去を振り返って、世と人の多くの恵みに感謝する心をお互いに持ちたい。

その心こそが明日の歩みの真の力になるだろう」

松下幸之助氏の一文である。10歳で丁稚奉公となり、様々な試練を経ながら大を成した人の言葉には、胸を打つ響きがある。知恩報恩の大事さを改めて教えてくれる言葉である。

忘恩の徒となる非を先哲は強く戒めている。弘法大師空海もいう。恩を忘るれば善根断絶す、と。恩を忘れると、将来に善きことをもたらす根が枯れてしまう、というのである。心したいことである。
特集 恩を知り恩に報いる
連載
致知随想