巻頭の言葉

アサヒビール社友

福地茂雄ふくち・しげお

小さな歯車
組織を動かす原動力

2023年6月号

特集
わが人生のうた
作家の高見たかみ順が食道がんをわずらい入院していた折、病室の窓から1人の少年が嵐の中で新聞配達をしている姿を見て作ったという詩がある。

《なにかをおれも配達しているつもりで/今日まで生きてきたのだが/人びとの心になにかを配達するのが/おれの仕事なのだが/この少年のようにひたむきに/おれはなにを配達しているだろうか》

この詩を初めて読んだ時の感動をいまも忘れない。その時胸に込み上げたのは、では『致知』はこれまで何を配達してきたのだろうか、という思いであった。

最近、その答えとなるような手紙をいただいた。長崎在住の吉村光子さんという女性からである。その一部を紹介する。
特集 わが人生の詩
連載
致知随想