巻頭の言葉

アサヒビール社友

福地茂雄ふくち・しげお

西郷どんの言葉に思う

2018年7月号

特集
人間の花
木が弱り衰えていくのには5つの段階がある、と安岡正篤まさひろ師が言っている。「木の五衰ごすい」である。

その第一は「ふところれ」。枝葉がしげり過ぎると日当たりも風通しも悪くなり、木の根幹が弱ってくる。この状態が続くと、根が上がってくる。これを「すそ上がり」という。そうなると、木は頭から枯れてくる。「うら枯れ」である。「末」はこずえのことである。梢が枯れてくると「末止まり」となる。成長が止まるのである。この頃になると、いろいろな害虫がつき始める。「虫い」である。
特集 人間の花
連載
致知随想