菓子の製造小売業として国内最大規模を誇るシャトレーゼ。
「おいしいものをお値打ち価格で」をモットーに、今年(2023年)創業69年、国内730店舗、海外9か国160店舗を展開し、400点以上の和洋菓子を手掛けている。
20歳の時に地元・山梨で僅か4坪の焼き菓子店からスタートし、1,000億円企業に育て上げたのが齊藤 寛氏だ。
シャトレーゼはなぜこれほどまで成長を遂げてきたのか。そこには3つの大きな試練があったという。
89歳なお気力漲る齊藤氏に、これまでの苦難の道のりと現場で叩き上げてきた経営哲学、事業発展の要諦に迫った。
シャトレーゼホールディングス会長
齊藤 寛
さいとう・ひろし
昭和9年山梨県生まれ。29年20歳の時に焼き菓子店「甘太郎」を創業。5年後、㈲甘太郎を設立し、代表取締役に就任。39年大和アイス㈱を設立。42年2社を統合し、㈱シャトレーゼに社名変更。平成20年代表取締役会長に就任。22年シャトレーゼをはじめ、ワイナリー事業、リゾート事業、ゴルフ事業などを統括して㈱シャトレーゼホールディングスに商号変更し、代表取締役社長に就任。30年より現職。著書に『シャトレーゼは、なぜ「おいしくて安い」のか』(CCCメディアハウス)。