軽くて薄くて曲げられる、常識を覆す次世代型太陽電池――いま、日本発の夢のような技術が、世界の注目を集めている。開発者は宮坂 力氏。学生時代から光の持つ力に魅せられ、大発明を果たしたが、これは人の縁の為せる業と言って憚らない。紆余曲折の研究人生を追い、その真意に迫る。
ペクセル・テクノロジーズ社長
宮坂 力
みやさか・つとむ
昭和28年神奈川県生まれ。56年東京大学大学院工学系研究科修了(工学博士)。富士写真フイルム株式会社足柄研究所主任研究員を経て平成13年桐蔭横浜大学大学院工学研究科教授(29年より医用工学部 特任教授)。16年ペクセル・テクノロジーズ株式会社設立、代表取締役。30年より東京大学先端科学技術研究センター・フェロー。近著に『大発見の舞台裏で! ペロブスカイト太陽電池誕生秘話』(さくら舎)がある。