「昨日の発句は今日の辞世、今日の発句は明日の辞世」。死を覚悟して今日一日を最期の一日として生きた俳聖・松尾芭蕉。長年、芭蕉を研究し、卒寿を迎えた東洋思想家の境野勝悟氏は、弊社から刊行される『松尾芭蕉一日一言』の編纂に携わる中で、いろいろな発見があったと語る。その発見を交えつつ、芭蕉の俳句から人生の大事を読み解いていただく。
東洋思想家
境野勝悟
さかいの・かつのり
昭和7年神奈川県生まれ。早稲田大学教育学部卒業後、私立栄光学園で18年間教鞭を執る。48年退職。こころの塾「道塾」開設。駒澤大学大学院禅学特殊研究博士課程修了。著書に『日本のこころの教育』『「源氏物語」に学ぶ人間学』(共に致知出版社)『芭蕉のことば100選』『超訳法華経』(共に三笠書房)など多数。最新刊(編著)に『松尾芭蕉一日一言』(致知出版社)。