「昨日の発句は今日の辞世、今日の発句は明日の辞世」。死を覚悟して今日一日を最期の一日として生きた俳聖・松尾芭蕉。長年、芭蕉を研究し、卒寿を迎えた東洋思想家の境野勝悟氏は、弊社から刊行される『松尾芭蕉一日一言』の編纂に携わる中で、いろいろな発見があったと語る。その発見を交えつつ、芭蕉の俳句から人生の大事を読み解いていただく。
東洋思想家
境野勝悟
さかいの・かつのり
昭和7年神奈川県生まれ。早稲田大学教育学部卒業後、私立栄光学園で18年間教鞭を執る。48年退職。こころの塾「道塾」開設。駒澤大学大学院禅学特殊研究博士課程修了。著書に『日本のこころの教育』『「源氏物語」に学ぶ人間学』(共に致知出版社)『芭蕉のことば100選』『超訳法華経』(共に三笠書房)など多数。最新刊(編著)に『松尾芭蕉一日一言』(致知出版社)。
松尾芭蕉
まつお・ばしょう
寛永21(1644)~元禄7(1694)年。名は宗房。芭蕉は俳号。伊賀の生まれ。藤堂良忠に俳諧を学び、京都で北村季吟に師事。後に江戸・深川の芭蕉庵に住み、蕉風と呼ばれる俳風を確立。各地を旅して多くの句や紀行文を残し、旅先の大坂で病没。紀行に『野ざらし紀行』『鹿島紀行』『笈の小文』『更科紀行』『おくのほそ道』、日記に『嵯峨日記』などがある。(写真©時事通信フォト)