2014年、世界最大級のワインコンクール「デキャンタ・ワールド・ワイン・アワード」で日本固有のブドウで仕込んだ白ワイン「キュヴェ三澤 明野甲州 2013」が日本のワイナリーで初めての金賞を受賞。三澤茂計氏が家業である中央葡萄酒に入ってから32年目の快挙だった。日本産ワインを世界に知らしめるまでの道のりはまさに山また山の連続。それでも挫けることなく地道な努力を続けてきた根底にあった想いとは——。
中央葡萄酒社長
三澤茂計
みさわ・しげかず
昭和23年山梨県生まれ。東京工業大学卒業後、大手商社勤務を経て、57年に中央葡萄酒入社。平成14年三澤農場開園。現在、県内に15ヘクタールのドメーヌを管理。令和元年にはブルーグバーグ紙が4,000本のワインからトップ10に「GRACE Blanc de Blancs」を選ぶ。ブルゴーニュ・シュヴァリエ・タスト・ヴァン就任。黄綬褒章、県政功績者表彰、旭日双光章受章。著書に『日本のワインで軌跡を起こす』(醸造家である娘・彩奈との共著/ダイヤモンド社)がある。