江戸時代から続く名門に生まれながら、〝フリーランス狂言師〟として従来の枠に囚われない活動で狂言の新たな可能性をひらいている茂山千三郎氏。3歳の初舞台から50年以上狂言の一道を倦まず弛まず歩んできた千三郎氏に、狂言が秘める力、そこから見えてくる古来日本人が大事にしてきた生き方についてお話しいただいた。
狂言師
茂山千三郎
しげやま・せんざぶろう
昭和39年生まれ。祖父・三世茂山千作(人間国宝)、父・四世茂山千作(人間国宝)に師事。3歳「業平餅」の童にて初舞台。50か国に及ぶ海外公演、他分野とのコラボレーション、演出家としても活躍。平成26年「京都府文化賞功労賞」受賞。令和3年茂山千五郎家から独立。フリーランス狂言師として、自主公演「三ノ会」や狂言に伝わる教えをもとにした健康メソッド「和儀®」の普及など、従来の枠に囚われない活動に取り組んでいる。