2016年12月号
特集
人を育てる
インタビュー①
  • 傳來工房社長CEO橋本和良

人育ては根気よく、
辛抱強く

1,200年以上の歴史を誇る老舗・傅來工房が、創業来の事業の枠を超えて果敢に新しい道を切り拓いている。同社を率いる橋本和良氏は、このチャレンジ精神に富んだ企業体質をいかにして築いてきたのか。基盤となる人づくりについての考え方を交えてお話しいただいた。

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エクステリアブランドで毎年2桁成長

──御社は「ディーズガーデン」というエクステリア(屋外構造物)のブランドで、近年大きな成長を遂げておられるそうですね。
おかげさまで毎年2桁成長を遂げて、全国的に認知されるブランドになってまいりました。
きっかけは、バブル崩壊後の苦境を打開するために新たに手掛けた大手建材メーカーのOEM(相手先ブランド生産)でした。その実績を踏まえて13年前に自社ブランドを立ち上げたわけです。

──具体的にはどのような製品を扱っておられるのですか。
門扉やフェンス、物置からポスト、表札まで、住宅の外部を構成する様々なエクステリア製品を企画しています。
これまでエクステリア製品のブランドというのはなかったんです。たぶん住宅を購入された方も、門扉やポストがどこの会社の製品かほとんどご存じないと思うんですね。そういう中で私どもは、日本初のプレミアム・エクステリア・ブランドをつくろうと考えてスタートしたわけです。
この「ディーズガーデン」の売上高7億円を含め、当社は現在年商25億円、従業員数250名(グループ計)ですが、今後はブランドをより強固に育て、海外へも展開していくことで、さらなる成長を目指しています。

傳來工房社長CEO

橋本和良

はしもと・かずよし

昭和28年京都府生まれ。玉川大学工学部卒業後、大塚製薬に就職。57年傳來工房入社。平成7年同社社長に就任。新たに進出したエクステリアや住宅建築分野を主力事業に育てる。著書に『これからのいい家づくり真剣勝負』(日本建築出版社)。