日本のスイーツ業界の父と謳われる比屋根 毅氏。氏のもとで腕を磨き、独立を果たした菓子職人は100人にも上り、一流の技術で業界を牽引しているという。関西で人気洋菓子店を営む牧野眞一氏は、その筆頭に名を連ねる1人。比屋根氏は何を伝え、牧野氏は何を摑んだのか。師と弟子が語り合う、菓子づくりへの想い、そして、人生──
エーデルワイス会長
比屋根 毅
ひやね・つよし
昭和12年沖縄県生まれ。41年兵庫県尼崎市でエーデルワイスを創業し、平成14年から会長。現在はアンテノール、ル ビアン、ヴィタメールなど7つのブランドを展開。国内外のコンテスト受賞歴多数。洋菓子業界の発展に尽くし、スイーツ業界の父といわれる。旭日双光章、レオポルド2世勲章コマンドール章(ベルギー王国)受章、石垣市民栄誉賞受賞。兵庫県洋菓子協会会長、日本洋菓子協会連合会副会長などを歴任。現在、尼崎商工会議所副会頭を務める。著書に『人生無一事』(致知出版社)など。
ムッシュマキノオーナーシェフ
牧野眞一
まきの・しんいち
昭和26年愛媛県生まれ。43年に洋菓子の世界に入り、ドイツでの修業を経て、49年にエーデルワイス入社。アンテノールのパティシエ、ヴィタメールのグランドシェフとして活躍。平成4年「世界洋菓子コンクール」に日本代表として出場し、優勝を果たす。8年に独立し、大阪府豊中市に「ムッシュマキノ」をオープン。15年ムッシュマキノ向丘本店オープン、現在に至る。