日本の饅頭の元祖として創業から675年の歴史を紡ぐ塩瀬総本家。時代の風雪に耐え、代々の当主たちが暖簾を大切に守り続けてきた。第34代当主を務めた会長の川島英子さんは今年満100歳を迎え、その矍鑠たる姿、淀みのない語り口はまさに圧巻である。時に優しく時に力強く、幾多の山坂を越えてきた人生体験を交えながら語る「人生百年時代を溌剌と生き抜くヒント」に学ぶ。
塩瀬総本家会長、第三十四代当主
川島英子
かわしま・えいこ
大正13年東京生まれ。昭和55年社長に就任し、第34代当主を継ぐ。60年中国杭州市の聚景園に始祖・林浄因の記念碑を建立(平成7年に林浄因の先祖の墓がある西湖国立公園孤山に移転)、11年会長に就任。著書に『まんじゅう屋繁盛記~塩瀬の650年~』(岩波書店)がある。