明治29年の創業以来、128年の歴史を刻んできた井村屋グループ。
数多くのロングセラーを手掛け、年間3億本を販売する看板商品「あずきバー」は昨年50周年を迎えた。
その背景には「人こそ宝」の創業精神が脈々と受け継がれてきた企業風土があるという。
こう語るのは、アルバイト出身から同社初の女性社長に抜擢された中島伸子さんだ。
女性の社会進出が難儀だった時代の中で、幾度も試練やハンディキャップを克服、道なき道をひらいてきた。
波瀾万丈な仕事と人生の歩みを辿ると共に、経営理念を浸透させ、社員を育成し、チームの心を一つにする秘訣に迫る。
井村屋グループ会長CEO
中島伸子
なかじま・のぶこ
昭和27年新潟県生まれ。50年豊岡女子短期大学教育学部卒業。井村屋製菓(現・井村屋グループ)福井営業所でのアルバイトを経て、53年正社員として入社。経理課長、福井営業所長、北陸支店長、関東支店長、常務取締役総務・人事グループ長、専務取締役などを歴任し、平成31年代表取締役社長に就任。令和5年より現職