人は何のために学ぶのか――。その問いを生涯考え続けた人物がいる。古賀穀堂、佐賀藩主・鍋島直正の側近として幕末の佐賀藩の近代化に大きく貢献した人物だ。穀堂はなぜ広い見識を持ち幾多の功績を残せたのか。穀堂の艱難辛苦の人生から見えてきた運命を切りひらく秘訣を、佐賀大学地域学歴史文化研究センター特命研究員の伊香賀 隆氏に紐解いていただいた。
佐賀大学地域学歴史文化研究センター特命研究員
伊香賀 隆
いこうが・たかし
昭和47年佐賀県生まれ。早稲田大学理工学部機械工学科卒業。東洋大学大学院文学研究科中国哲学専攻博士後期課程修了。博士(文学)。専門は朱子学・陽明学を中心とした中国宋明代の儒学思想、及び佐賀儒学。佐賀大学地域学歴史文化研究センター特命研究員。佐賀県立図書館郷土資料課非常勤職員。著書に『聶双江』(シリーズ陽明学、明徳出版社)、共著に『佐賀学Ⅲ』(海鳥社)『語り合う良知たち』(研文出版)など。