花が咲いている。精いっぱい咲いている。私たちも精いっぱい生きよう——かの松原泰道師の言葉である。その言葉に導かれ、40年にわたり禅の道を歩んできた横田南嶺師と、宗祖伝教大師の法脈を継ぐ天台の名刹を担う阿純章師。それぞれの道で真理を追究してきたお2人に、人間いかに生き、いかに花を咲かせるか、語り合っていただいた(写真:圓融寺の境内に立つ都内最古の木造建築で、国の重要文化財に指定されている「釈迦堂」を前に)。
この記事は約24分でお読みいただけます
臨済宗円覚寺派管長
横田南嶺
よこた・なんれい
昭和39年和歌山県生まれ。62年筑波大学卒業。在学中に出家得度し、卒業と同時に京都建仁寺僧堂で修行。平成3年円覚寺僧堂で修行。11年円覚寺僧堂師家。22年臨済宗円覚寺派管長に就任。29年12月花園大学総長に就任。著書に『人生を照らす禅の言葉』『禅が教える人生の大道』(ともに致知出版社)など多数。
円覚寺で毎月行われている『致知』の木鶏会
天台宗圓融寺住職
阿 純章
おか・じゅんしょう
昭和44年東京都生まれ。平成4年早稲田大学卒業。15年同大学大学院文学研究科東洋哲学専攻博士課程退学。大学院在学中、北京大学に中国政府奨学金留学生として留学。帰国後、早稲田大学、専修大学等で非常勤講師を務める。現在は天台宗圓融寺住職、円融寺幼稚園園長。著書に『「迷子」のすすめ』(春秋社)。