古来、先人たちを鼓舞し、精神的な支柱となってきた東洋教学。その数々の教えは、人間が自らを正しく修め、その修めた自分を以て公のために生きることを根本としている。まさに自靖自献である。早くから古典の教えに親しみ、それを人生や仕事の資としてきたJFEホールディングス名誉顧問・數土文夫氏、北海道大学副学長・𢎭(ゆはず)和順氏、郷学研修所・安岡正篤記念館理事長・安岡定子氏に、それぞれの学びを振り返りながら、現代における東洋教学の意義を語り合っていただいた。
JFEホールディングス名誉顧問
數土文夫
すど・ふみお
昭和16年富山県生まれ。39年北海道大学工学部冶金工学科を卒業後、川崎製鉄に入社。常務、副社長などを経て、平成13年社長に就任。15年経営統合後の鉄鋼事業会社JFEスチールの初代社長となる。17年JFEホールディングス社長に就任。22年相談役。経済同友会副代表幹事や日本放送協会経営委員会委員長、東京電力会長などを歴任し、令和元年よりJFEホールディングス名誉顧問。