北海道を代表する洋菓子メーカー「きのとや」。北海道の厳選した素材と手間隙をかけた製法にこだわったケーキや焼き菓子が人気を博し、昨年創業40周年を迎えた。後発かつ全くの素人で始めた事業ながらも、今日の発展を遂げるに至ったのはなぜか。創業者・長沼昭夫氏にその挑戦の軌跡を伺う中で見えてきたもの。それは「運命をひらく要諦」に他ならない。
きのとや会長
長沼昭夫
ながぬま・あきお
昭和22年北海道生まれ。47年北海道大学水産学部卒業後、畜産業に従事。その後サラリーマン生活を経て、58年義父が経営する丸証の一事業部として「洋菓子きのとや」をオープン。60年㈱きのとや設立、社長就任。平成27年会長。令和4年きのとやを中核にグループ6社の持ち株会社である北海道コンフェクトグループを設立し、会長就任。子息の真太郎氏が社長を務める。著書に『[きのとや]の挑戦』(亜璃西社)。