ともに20代の若さで徒手空拳から会社を創業し、1代で日本を代表する企業へと育て上げてきた2人の経営者がいる。鳥羽博道氏、80歳。越智直正氏、78歳。30年もの長きにわたって互いに切磋琢磨し、情熱と使命感を武器にあらゆる試練を越えてきた盟友同士が初めて語り合う「我が人生と経営」——。
ドトールコーヒー名誉会長
鳥羽博道
とりば・ひろみち
昭和12年埼玉県生まれ。29年深谷商業高等学校中退。東京の飲食店勤務、喫茶店店長を経験し、33年ブラジルへ単身渡航。コーヒー農園で3年間働いた後、帰国。37年ドトールコーヒー設立。平成17年会長に就任。18年より現職。著書に『ドトールコーヒー「勝つか死ぬか」の創業記』(日経ビジネス人文庫)など。
タビオ会長
越智直正
おち・なおまさ
昭和14年愛媛県生まれ。中学卒業と同時に大阪の靴下問屋に丁稚奉公。43年独立、靴下卸売会社ダン(現・タビオ)を創業。丁稚時代から読み始めた中国古典の教えをもとに、モラルある商売の道を追求。靴下業界屈指の企業を築く。平成20年より現職。著書に『男児志を立つ』『仕事に生かす「孫子」』(ともに致知出版社)など。