94歳になるいまなお、毎日現役で坐禅を組み、後進の指導や禅の普及にも力を尽くしている龍門寺長老の河野太通老師。18歳で出家して以来、禅の一道をひたすら歩んできた河野老師に、人生を導いた師の教え、禅における師資相承の要諦、そしていま伝えたい禅の言葉をお話しいただいた。
龍門寺長老
河野太通
こうの・たいつう
昭和5年大阪生まれ。23年大分県中津市の松巌寺で出家。花園大学卒業後、兵庫県の祥福寺僧堂に入り、山田無文老師に師事。平成6年から13年まで花園大学学長を務める。22年第33代臨済宗妙心寺派管長、全日本仏教会会長に就任。現在は兵庫県姫路市の龍門寺長老として、弟子の育成と共に一般の人々を対象に修行の場を広く提供、禅の普及に力を尽くしている。『ありがとう すみません お元気で』(あさ出版)など著書多数。