人は様々な夢を抱いて生きる。しかしそこに至る道は必ずしも平坦ではなく、目に見えない様々な働きに翻弄される。運命──この抗いがたい力と、私たちはどう向き合えばよいのだろうか。デビュー時より数々の話題作を世に問い続けてきた五木寛之氏と、若くして日本を代表する名刹を受け継いだ横田南嶺氏。2018年10月号の対談で大きな反響を呼んだお二人に再びご登場いただき、思うに任せない運命に処する生き方を語り合っていただいた。
作家
五木寛之
いつき・ひろゆき
昭和7年福岡県生まれ。27年早稲田大学露文科入学。41年小説現代新人賞、42年直木賞、51年吉川英治文学賞を受賞。また英文版『TARIKI』は平成13年度『BOOK OF THE YEAR』(スピリチュアル部門)に選ばれた。14年菊池寛賞、22年『親鸞』で毎日出版文化賞を受賞。
臨済宗円覚寺派管長
横田南嶺
よこた・なんれい
昭和39年和歌山県生まれ。62年筑波大学卒業。在学中に出家得度し、卒業と同時に京都建仁寺僧堂で修行。平成3年円覚寺僧堂で修行。11年円覚寺僧堂師家。22年臨済宗円覚寺派管長に就任。29年12月花園大学総長に就任。近著に『自分を創る禅の教え』(致知出版社)。