世のため人のため、善きことを思い、善きことを行う。この信念のもとに京セラを世界的優良企業に育て上げ、第二電電(現·KDDI)の創業に挑戦し、日本航空を不死鳥の如く難らせた稲盛和夫氏。この稀有なる人物を育み、規格外の成功へと導いたものは何か。稲盛氏の傍に長年仕えてきた大田嘉仁氏と、評伝の執筆を通じて稲盛氏の実像に迫ってきた北 康利氏に、語り合っていただいた。
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日本航空元会長補佐専務執行役員
大田嘉仁
おおた・よしひと
昭和29年鹿児島県生まれ。53年立命館大学卒業後、京セラ入社。平成2年米国ジョージ・ワシントン大学ビジネススクール修了(MBA取得)。秘書室長、取締役執行役員常務などを経て、22年日本航空会長補佐専務執行役員に就任(25年退任)。27年京セラコミュニケーションシステム代表取締役会長に就任。現職は、㈱MTG取締役会長、学校法人立命館評議員、鴻池運輸㈱取締役、㈱新日本科学顧問、日本産業推進機構特別顧問など。著書に『JALの奇跡』(致知出版社)がある。
作家
北 康利
きた・やすとし
昭和35年愛知県生まれ。東京大学法学部卒業後、富士銀行入行。富士証券投資戦略部長、みずほ証券業務企画部長等を歴任。平成20年みずほ証券を退職し、本格的に作家活動に入る。『白洲次郎 占領を背負った男』(講談社)で第14回山本七平賞受賞。著書に『日本を創った男たち』(致知出版社)『思い邪なし 京セラ創業者稲盛和夫』(毎日新聞出版)など多数。近著に『乃公出でずんば 渋沢栄一伝』(KADOKAWA)がある。