「このままだと日本は中国の属国になってしまう」。祖国・チベットを中国に奪われ、インドを経て日本へと亡命してきたペマ・ギャルポ氏は、そう警鐘を鳴らす。ペマ氏が祖国で見た恐るべき現実とはどのようなものだったのか。私たち日本人はいまどのような国家ビジョンを描かなくてはいけないのか。氏の話にそのヒントを探る。
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拓殖大学 国際日本文化研究所教授
ペマ・ギャルポ
1953年チベット生まれ。59年中国軍の侵攻により家族とともにインドに脱出し、65年日本に移住。76年亜細亜大学法学部卒業。80年にはダライ・ラマ法王アジア・太平洋地区担当初代代表を務める。2005年日本に帰化。現在、拓殖大学客員教授のほか、桐蔭横浜大学客員教授、岐阜女子大学名誉教授、チベット文化研究所所長、アジア自由民主連帯協議会会長。著書に『祖国を中国に奪われたチベット人が語る侵略に気づいていない日本人』(ハート出版)など多数。