数多の手練れが鎬を削る将棋界。羽生善治氏をはじめ、多士済々の同世代と応酬を交わしてきた先崎 学九段は平成29年、47歳の時、突然の病に苦しめられたが、見事復帰を果たした。勝負師として名を馳せた師・米長邦雄永世棋聖の教えを交え、人生の浮き沈みに処する心得を伺う。
将棋棋士九段
先崎 学
せんざき・まなぶ
昭和45年青森県生まれ。55年小学4年生で米長邦雄永世棋聖の内弟子となる。56年奨励会入会、62年プロ入り。平成3年第40回NHK杯戦で同い年の羽生善治氏を準決勝で破り、全棋士参加棋戦初優勝。12年度第58期順位戦でA級に昇級。26年九段。29年うつ病を発症し公式戦を休場、翌年の順位戦で復帰を果たす。著書は『うつ病九段』(文藝春秋)他多数。ドラマ・映画の将棋監修も務める。