中国・清末に曽国藩という官僚がいた。太平天国の乱を鎮圧し、洋務運動という中国近代化への道に先鞭をつけた人物だが、その62年の生涯が修養で貫かれていたことはあまり知られていない。修養という一心で激動の時代に向き合った曽国藩の生き方を、中国近代史がご専門の佛教大学名誉教授・清水 稔氏に語っていただく。
佛教大学名誉教授
清水 稔
しみず・みのる
昭和20年生まれ。岐阜市在住。名古屋大学大学院文学研究科博士課程満期退学。専攻は中国近代史・近代日中文化交流史。平成3年佛教大学教授となり副学長など歴任。著書に『曽国藩 天を畏れ勤・倹・清を全うした官僚』(山川出版社)『湖南五四運動小史』(同朋舎)など。