奈良晒という伝統的技法でつくられた麻生地を守り続ける一方で、ブランディング戦略によって社業発展を続ける中川政七商店。社長である中川政七氏とともに、ブランディング戦略を成功へと導いてきたのが、クリエイティブディレクターの水野 学氏だ。お二人はいかにして閃きを積み重ねて、老舗企業に新たな命を吹き込んだのか。その軌跡を伺った。
クリエイティブディレクター
水野 学
みずの・まなぶ
昭和47年東京都生まれ。多摩美術大学卒業後、平成10年good design companyを設立。ブランドの各種デザインからブランドコンサルティングまでをトータルに手掛け、現在はイオンや相鉄グループのブランディングに携わる。著書に『「売る」から、「売れる」へ。水野学のブランディングデザイン講義』(誠文堂新光社)など。
中川政七商店社長 十三代
中川政七
なかがわ・まさしち
昭和49年奈良県生まれ。京都大学法学部卒業後、富士通を経て、平成14年中川政七商店入社。20年社長就任。28年「中川政七」を襲名。著書に『日本の伝統工芸を元気にする!』(東洋経済新報社)など。