現在、大阪府を中心に眼鏡店を幅広く店舗展開するビジョンメガネは、2013年、経営危機に陥り民事再生法の申請を行った。その僅か2週間前に社長に就任し、経営の立て直しに当たったのが安東晃一氏である。人気の駅弁「峠の釜めし」で知られる荻野屋も過剰投資による多くの負債を抱え、6代目を継いだ社長の高見澤志和氏が再建に尽力した。共に社長として会社を蘇らせてきたお二人が、ここに至る険しい道のりを振り返りながら、その時の執念や信条を語り合う。
ビジョンメガネ社長
安東晃一
あんどう・こういち
昭和47年大阪府生まれ。大阪国際大学卒業。平成8年にビジョンメガネ入社。子会社の社長等を経て25年ビジョンメガネホールディングス社長に就任。同年の民事再生手続きの後、同社の年商を約50億円にまでV字回復させた。
荻野屋6代目社長
高見澤志和
たかみざわ・ゆきかず
昭和51年群馬県生まれ。平成12年慶應義塾大学法学部卒業。15年に荻野屋へ入社し、専務取締役を経て24年に6代目社長就任。社内改革を推進する一方、新商品の開発や首都圏をターゲットにした新規事業を展開。30年同大学院システムデザイン・マネジメント研究科修了。著書に『諦めない経営』(ダイヤモンド社)。