世界に誇る日本の自動車メーカー・トヨタ自動車。その技術職の最高ポストといわれる技監を11年務めたのが林 南八氏、76歳である。トヨタ生産方式の生みの親・大野耐一氏らの薫陶を受け、技と魂を伝承すると共に、後進の育成に尽力してきた。戦争の真っ只中に体重1,600グラムの超未熟児で生まれた林氏は、そこからいかにして自らの運命を創り上げ、仕事を発展させてきたのか。波瀾万丈な半生に迫る。
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元トヨタ自動車技監
林 南八
はやし・なんぱち
昭和18年東京生まれ。41年武蔵工業大学(現・東京都市大学)工学部機械工学科卒業後、トヨタ自動車工業(現・トヨタ自動車)入社。生産調査部長、理事などを経て、平成13年技監に就任。21~23年取締役。23年技監に再任。26年顧問。その後、アドバイザーを務め、30年12月に引退。現在は中部インダストリアル・エンジニアリング協会会長を務める。