欧米列強の圧力を跳ね返し、アジアで唯一近代化を成し遂げ、世界の一流国になった日本——。特にアジア諸国では、欧米の植民地支配を打ち破った日本の先人たちの偉業と精神がいまなお語り継がれている。アジア研究、日台の交流活動に長年携わってきた拓殖大学顧問の渡辺利夫氏と、ジャーナリストとしてアジアの人々の声に耳を傾けてきた井上和彦氏に、忘れ去られてしまった日本史の真実、失われつつある日本人の精神、そして先人が教える日本の生き筋を縦横に語り合っていただいた。
拓殖大学顧問
渡辺利夫
わたなべ・としお
昭和14年山梨県生まれ。慶應義塾大学卒業後、同大学院博士課程修了。経済学博士。筑波大学教授、東京工業大学教授、拓殖大学長、第18代総長などを経て現職。外務省国際協力有識者会議議長、アジア政経学会理事長なども歴任。JICA国際協力功労賞、外務大臣表彰、第27回正論大賞など。瑞宝中綬章。著書に『アジアを救った近代日本史講義』(PHP新書)『士魂―福澤諭吉の真実』(海竜社)『台湾を築いた明治の日本人』(産経NF文庫)『後藤新平の台湾』(中公選書)など多数。
ジャーナリスト
井上和彦
いのうえ・かずひこ
昭和38年滋賀県生まれ。法政大学社会学部卒業。専門は軍事・安全保障・外交問題・近現代史。テレビ番組のコメンテーターなどを務めるほか、書籍やオピニオン誌の執筆を行う。著書に『日本が感謝された日英同盟』『日本が戦ってくれて感謝しています(1・2)』(共に産経新聞出版)『親日を巡る旅』(小学館)など多数。