いま、我が国で起こる児童虐待の数は、年間約16万件にも上るという。現代人の心に何が起きているのだろうか。先達が残した大切な財産ともいえる子守歌の伝承・普及に取り組む西舘好子さんに、痛ましい事件が続く要因、そして私たちが取り戻すべき心についてお話いただいた。
日本子守唄協会理事長
西舘好子
にしだて・よしこ
昭和15年東京生まれ。劇団の主宰や演劇のプロデュースで活躍し、平成12年NPO法人日本子守唄協会を設立。現在は理事長として、子供たちへの文化の継承に尽力。著書に『歌い継ごうよ、子守唄』(仏教企画)『こころに沁みる 日本のうた』(浄土宗)など。