圧倒的な強さで史上初となる大学選手権9連覇の偉業を達成した帝京大学ラグビー部。しかし連覇が途切れ、2021年度に再び王座を奪還するまでの4年間、日本一から遠ざかる試練の時を経験した。帝京大学ラグビー部を育て上げてきた岩出雅之氏に、4年間の苦闘の歩みを振り返っていただきながら、常勝集団をつくる秘訣、指導者の条件をお話しいただいた。
帝京大学スポーツ局局長
岩出雅之
いわで・まさゆき
昭和33年和歌山県生まれ。和歌山県立新宮高等学校を経て、55年日本体育大学体育学部卒業。滋賀県の教育委員会、中学校、高校勤務を経て、平成元年滋賀県立八幡工業高等学校へ赴任。8年帝京大学ラグビー部監督に就任。22年創部40周年にして初の全国大学選手権優勝。以来、同選手権では優勝を続け、史上初の9連覇を果たした(30年まで)。令和4年1月の全国大学選手権で優勝し、前人未到のV10を達成。同年監督を勇退、現在は帝京大学スポーツ局 局長を務める。著書に『常勝集団のプリンシプル』『逆境を楽しむ力』(共に日経BP社)などがある。