4月で満100歳になられる茶道裏千家前家元の千玄室氏と、五井平和財団会長として世界各国で講演活動を続ける西園寺昌美氏。両氏には歩んだ道こそ違え、大きな共通点がある。世界の平和を願い、その志のために人生を捧げてきたことである。戦争や闘病という死線を越えた体験を通して平和に目覚めたお二人の歩みは、文字通り不惜身命、但惜身命そのものといってよい。それぞれの歩みを振り返りながら、いまだ紛争が絶えない現代、私たち一人ひとりは平和のために何ができるのかを語り合っていただいた。
茶道裏千家前家元
千 玄室
せん・げんしつ
大正12年京都府生まれ。昭和21年同志社大学法学部卒業後、米・ハワイ大学で修学。39年千利休居士15代家元を継承。平成14年長男に家元を譲座し、千玄室大宗匠を名乗る。文学博士、哲学博士。主な役職に外務省参与、ユネスコ親善大使、日本・国連親善大使、公益財団法人日本国際連合協会会長。文化功労者顕彰・勲二等旭日重光章・文化勲章、レジオン・ドヌール勲章コマンドール(フランス)、大功労十字章(ドイツ)、独立勲章第一級(UAE)等を受章。京都市名誉市民。
五井平和財団会長
西園寺昌美
さいおんじ・まさみ
昭和16年東京生まれ。「世界平和の祈り」を提唱した宗教哲学者・五井昌久氏に師事、その後五井氏の後継者として白光真宏会会長に就任。五井平和財団会長、MPPOEI代表。ブダペストクラブ名誉会員。聖シュリ・ニャーネシュワラー世界平和賞(西園寺裕夫氏と共同受賞)、女性リーダーサミット・サークルアワード、バーバラ・フィールズ人道平和賞、ルクセンブルク平和賞、パキスタン大統領より「国際平和賞」、ユーロナレッジ・リーダーシップ平和賞を受賞。欧州の『OOOM』誌「世界で最も人々に影響を与えた100人」に数回選出。