国内の有機こんにゃく市場で約6割のシェアを誇るグリンリーフ、全国9府県で70名の生産農家と約40品目の野菜を供給する野菜くらぶをはじめ、グループ全体で年商57億円の農業生産法人を率いるのが澤浦彰治氏だ。父親が地元群馬県昭和村の赤城高原で始めた家業を今日の規模へと発展させ、2年前に60周年を迎えた。澤浦氏はどんな思いの種を蒔き、幾多の試練を乗り越え、花実を咲かせてきたのか。その秘訣に迫る。
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グリンリーフ社長
澤浦彰治
さわうら・しょうじ
昭和39年群馬県生まれ。利根農林高等学校を卒業後、群馬県畜産試験場の研修を経て、家業の農業・養豚に従事。こんにゃく市場の暴落によって破産状態に直面する中でこんにゃくの製品加工を始める。平成4年仲間と3人で「野菜くらぶ」を立ち上げ、有機野菜の生産を本格的に開始。6年家業だった沢浦農園を法人化し、グリンリーフ設立。第47回農林水産祭の蚕糸・地域特産部門で天皇杯、第13回「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞で審査委員会特別賞を受賞。著書に『小さく始めて農業で利益を出し続ける7つのルール』(ダイヤモンド社)など。