鹿児島県の南東に位置する柳谷集落・通称やねだん。準限界集落に指定されながらも、住民自治によって見事集落を蘇らせたのが〝地域再生の神様〟と称される町内会長の豊重哲郎氏だ。片や地方創生のモデルとして全国から注目を集める群馬県の道の駅「田園プラザ川場」。経営破綻に陥っていた同社の売り上げを3.5倍に伸ばし、年間で200万人が訪れる道の駅に育て上げたのが社長の永井彰一氏である。共に行政に頼らず、強力なリーダーシップと人間力によって地域活性化を成し遂げた両氏の足跡に学ぶ、自靖自献の生き方——。
柳谷集落町内会長
豊重哲郎
とよしげ・てつろう
昭和16年鹿児島県鹿屋市串良町柳谷集落生まれ。35年県立串良商業高等学校卒業後、東京都民銀行入校。46年Uターンし、事業を始める。平成8年より現職。著書に『地域再生~行政に頼らない「むら」おこし』(出版企画あさんてさーな)。
2007年にスタートした故郷創世塾には全国各地から様々な年代の方が集まる
道の駅「田園プラザ川場」は東京ドーム約1.5倍の広さを誇る
園内はいつも賑わいを見せている。現在は非常に厳重な感染症対策を行った上でオープンしている
田園プラザ川場社長
永井彰一
ながい・しょういち
昭和38年群馬県利根郡川場村生まれ。法政大学法学部卒業後、カナダに留学。平成元年永井酒造入社、10年社長に就任。19年田園プラザ川場の社長に就任。田園プラザ川場を関東屈指の人気を誇る道の駅へ導く。現在は米国法人R&S KawabaManagement LLC CEOと川場村観光協会会長を兼任する。