日本の原風景が残る新潟県十日町市の竹所集落に暮らしながら、日本人が誰も顧みなかった「古民家」の再生に、20年以上にわたり力を尽くしてきたドイツ人建築デザイナー、カール・ベンクス氏。ベンクス氏が語る、古民家再生に込める思い、そして自国の歴史や文化を忘れてしまった日本人へのメッセージとは──。
カール・ベンクス
カール・ベンクス
1942年ドイツ・ベルリン生まれ。ベルリン、パリで建築デザインオフィスに勤務しながら建造物・家具の修復を学ぶ。1966年に初来日。以後、建築デザイナーとしてヨーロッパや日本で活動。1994年から新潟県十日町市竹所集落に暮らしながら、地域に残された古民家の再生に取り組む。2017年1月「ふるさとづくり大賞」(総務省主催)の内閣総理大臣賞を受賞。著書に『古民家の四季』(新潟日報事業社)などがある。