1973年、28歳の時に僅か4人で立ち上げた日本電産を、1代で世界一のモーターメーカーに育て上げた永守重信氏。経営者として既に破格の成功を収めた氏だが、2018年、74歳にして新たに挑戦を始めたのが、学校運営を通じての教育改革である。豊富な経営体験から培われた独自の教育観について、永守氏と共に人財教育に取り組んできた名和高司氏に繙いていただき、未開の高峰に挑み続ける永守氏のエネルギーの源を探った。
日本電産会長 創業者/京都先端科学大学理事長
永守重信
ながもり・しげのぶ
昭和19年京都府生まれ。職業訓練大学校(現・職業能力開発総合大学校)電気科卒業。48年日本電産設立、社長に就任。国内外で積極的なM&A戦略を展開し、世界ナンバー・ワンのモーターメーカーに育て上げた。会長兼社長(CEO)、会長(CEO)を経て、令和3年より会長。また、平成30年には京都先端科学大学を運営する学校法人永守学園理事長に就任。著書に『「人を動かす人」になれ!』(三笠書房)『成しとげる力』(サンマーク出版)『永守流 経営とお金の原則』(日経BP)など。
京都先端科学大学客員教授
名和高司
なわ・たかし
昭和32年熊本県生まれ。昭和55年東京大学法学部卒業、ハーバード・ビジネス・スクール修士(ベーカースカラー授与)。三菱商事の機械部門(東京、ニューヨーク)に約10年間勤務。マッキンゼーのディレクターとして、約20年間コンサルティングに従事。平成22年一橋大学ビジネス・スクール(国際企業戦略科)教授。令和2年同客員教授。4年4月より京都先端科学大学国際学術研究院教授に就任予定。著書に『稲盛と永守』(日本経済新聞出版)など。