癸卯の年を迎えて1か月。あらゆる面で私たちを取り巻く環境は厳しさを増すばかりである。こういう時代に求められるのが、様々な変化苦難に処していけるだけの心の持ち方である。『致知』連載でお馴染みの鈴木秀子氏、數土文夫氏、横田南嶺氏は長年、それぞれの立場で人間の心と向き合ってこられた。変化の激しいいまのこの時代、どのような心構えで臨んでいったらよいのか。その人間学に根ざした人生や仕事の叡智に学びたい。
文学博士
鈴木秀子
すずき・ひでこ
東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。聖心女子大学教授を経て、現在国際文学療法学会会長、聖心会会員。日本にエニアグラムを紹介。著書に『自分の花を精いっぱい咲かせる生き方』『幸せになるキーワード』(共に致知出版社)『死にゆく人にあなたができること』(あさ出版)『機嫌よくいれば、だいたいのことはうまくいく。』(かんき出版)など多数。
JFEホールディングス名誉顧問
數土文夫
すど・ふみお
昭和16年富山県生まれ。39年北海道大学工学部冶金工学科を卒業後、川崎製鉄に入社。常務、副社長などを経て、平成13年社長に就任。15年経営統合後の鉄鋼事業会社JFEスチールの初代社長となる。17年JFEホールディングス社長に就任。22年相談役。経済同友会副代表幹事や日本放送協会経営委員会委員長、東京電力会長などを歴任し、令和元年よりJFEホールディングス名誉顧問。