60年以上美容家として活躍し続ける小林照子さん。コーセー初の女性取締役を経て独立し、現在はAIを活用した印象分析や後進の育成に力を入れ、生涯現役を宣言している。片や定年退職後に始めたパソコンによって、AppleのCEOからも注目を集めるようになった若宮正子さん。「60歳から人生が楽しくなり、80歳からはもっと楽しくなった」と語る。共に昭和10年生まれ同士が語り合う、人生百年時代を生き抜くヒント——。
ITエバンジェリスト
若宮正子
わかみや・まさこ
昭和10年東京生まれ。高校卒業後、三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)に入行。平成7年定年目前にパソコンを購入。平成18年「エクセルアート」を発案。29年iPhoneアプリを開発。シニア向けサイト「メロウ倶楽部」副会長。NPO法人ブロードバンドスクール協会理事。著書に『60歳を過ぎると、人生はどんどんおもしろくなります。』(新潮社)『独学のススメ』(中央公論新社)『老いてこそデジタルを。』(1万年堂出版)など多数。
園遊会でのコーディネート。若宮さんがデザインした文様を着物風に仕立てた洋服と光るハンドバッグ
美容家
小林照子
こばやし・てるこ
昭和10年東京生まれ。33年小林コーセー(現・コーセー)に入社。美容液、パウダーファンデーションを世界で初めて生み出し、大ヒットさせる。60年コーセー初の女性取締役に就任。平成3年56歳で独立し、美・ファイン研究所を設立。6年にフロムハンドメイクアップアカデミーを、22年に青山ビューティ学院高等部を開校。著書に『これはしない、あれはする』(サンマーク出版)『人生は、「手」で変わる。』(朝日新聞出版)『いくつになっても「転がる石」で』(講談社)など多数。