大学生の時、絶えず厳しい下血に襲われる難病「潰瘍性大腸炎」を突然発症し、13年に及ぶ壮絶な闘病を経験した頭木弘樹氏。その夢も希望も抱けない人生の絶望期を支え、再び起き上がる力を与えてくれたのが古今東西の名作・古典の読書だったという。いまご自身の闘病体験をもとに文学紹介者として活躍する氏に、絶望との向き合い方、現代をよりよく生きる心の持ち方を語っていただいた(写真:©八雲いつか)。
文学紹介者
頭木弘樹
かしらぎ・ひろき
昭和39年山口県生まれ。筑波大学在学中、20歳の時に難病「潰瘍性大腸炎」と診断され、13年に及ぶ闘病生活を送る。その時の読書に救われた体験をもとに、「文学紹介者」として活動を始め、これまでに『絶望読書?苦悩の時期、私を救った本』(飛鳥新社)『カフカはなぜ自殺しなかったのか?』(春秋社)『絶望名人カフカ×希望名人ゲーテ 文豪の名言対決』(草思社文庫)などの著書・編訳書を出版。NHK「ラジオ深夜便」の「絶望名言」のコーナーに出演中。