去る3月14日、ハガキ道伝道者・坂田道信氏がお亡くなりになった。ハガキを書くという日常のありふれた営みを、道にまで高めた坂田氏。森 信三師のご紹介で1987年2月号にご登場いただいて以来、誌面を通じて語り続けていただいたその生き方は、まさしく本誌が追求する人間学の本道を行くものといえる。弊社開催の講演会にて、独特の名調子に乗せ披露された唯一無二のお話は、そのまま坂田氏の〝我が人生の詩〟であるように思える。その声に、改めて心耳を澄ませたい。
この記事は約16分でお読みいただけます
ハガキ道伝道者
坂田道信
さかた・みちのぶ
昭和15年広島県生まれ。県立向原高校を卒業し、農業の傍ら大工見習いとなる。46年森信三師と出会い複写ハガキを始める。ハガキによるネットワークを確立し、講演などで全国を飛び回る一方、食への関心を深め、自宅を開放した半断食、坐禅断食の会や料理教室を開催。令和5年逝去。著書に『ハガキ道に生きる』『この道を行く』(共に致知出版社)などがある。