京セラやKDDIを大企業に育て上げ、日本航空を再建された稲盛和夫氏。そのもう一つの顔、それが教育者としての側面である。若き中小企業経営者の育成のため1983年、51歳の時に盛和塾(当初は盛友塾)を立ち上げ、2019年の解散まで36年間にわたって指導を続けた。その塾生の数は国内外2万人近くに及ぶという。稲盛氏の厳しくも温かい薫陶を受けた徳武産業会長・十河孝男氏、日本経営ホールディングス名誉会長・小池由久氏、良知経営社長・濵田総一郎氏、ピーエムティー社長・京谷忠幸氏にお集まりいただき、稲盛氏の教えをいかに経営に生かしてきたか。哀悼の思いを込めて語り合っていただいた。
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徳武産業会長
十河孝男
そごう・たかお
昭和22年香川県生まれ。県立志度商業高校(現志度高校)卒業後、香川相互銀行(現香川銀行)、手袋メーカーを経て59年徳武産業に入社、社長に就任。平成27年から会長。さぬき市商工会会長や観光協会会長を歴任。同社が開発した介護シューズ「あゆみ」は広く知られる。
日本経営ホールディングス名誉会長
小池由久
こいけ・よしひさ
昭和29年岐阜県生まれ。高校卒業後、47年会計事務所(現・日本経営)に入社。平成8年社長に就任。19年会長を経て、27年名誉会長に就任。調剤薬局チェーン・サエラ社長、社会福祉法人ウエル清光会理事長も兼任。