命ある限り歩き続ける——この言葉に最も相応しい人物の一人が仏陀と言えよう。ブッダガヤにて悟りを開いて50余年、熱砂の中を最後の最後まで教えを説いて歩き続けた、その希有なる足跡に思うこと、学ぶべきことについて、お馴染みの五木寛之氏と横田南嶺氏に語り合っていただいた。
作家
五木寛之
いつき・ひろゆき
昭和7年福岡県生まれ。生後まもなく朝鮮に渡り、22年に引き揚げる。27年早稲田大学露文科入学。32年中退後、PR誌編集者、作詞家、ルポライターなどを経て、41年『さらばモスクワ愚連隊』で小説現代新人賞、42年『蒼ざめた馬を見よ』で直木賞、51年『青春の門筑豊篇』ほかで吉川英治文学賞を受賞。また英文版『TARIKI』は平成13年度『BOOK OF THE YEAR』(スピリチュアル部門)に選ばれた。14年菊池寛賞を受賞。22年に刊行された『親鸞』で毎日出版文化賞を受賞。
臨済宗円覚寺派管長
横田南嶺
よこた・なんれい
昭和39年和歌山県新宮市生まれ。62年筑波大学卒業。在学中に出家得度し、卒業と同時に京都建仁寺僧堂で修行。平成3年円覚寺僧堂で修行。11年円覚寺僧堂師家。22年臨済宗円覚寺派管長に就任。29年12月花園大学総長に就任。著書に『人生を照らす禅の言葉』『禅が教える人生の大道』『自分を創る禅の教え』など多数。最新刊に『生きる力になる禅語』(いずれも致知出版社)。