世界的時計メーカー・セイコー。その創業は明治期の1881年、創業者である服部金太郎が東京・京橋に開いた服部時計店に端を発する。金太郎はいかにして僅か一代でセイコーを世界に伍する会社へと飛躍させたのか。多くの災難を福に変えていった金太郎の歩みや信条を、『黄金の刻 小説服部金太郎』の著者である作家・楡周平氏にお聞きした。
作家
楡 周平
にれ・しゅうへい
昭和32年岩手県生まれ。慶應義塾大学大学院修了。米企業在職中の平成8年に発表した国際謀略小説『Cの福音』がベストセラーになり、一躍脚光を浴びる。9年退社し、執筆活動に専念。朝倉恭介を主人公としたシリーズや、『無限連鎖』(文藝春秋)などサスペンス小説のほか、『再生巨流』(新潮社)など経済小説を手掛ける。近著に『ショートセール』(光文社)『ラストエンペラー』(KADOKAWA)。撮影/弦巻勝
服部金太郎
はっとり・きんたろう
1860(万延元)年~1934(昭和9)年。時計商を志し、亀田時計店などに勤務。1877年に独立し、1881年に服部時計店を創立。1885年には舶来時計の販売を始め、1892年精工舎を創立し時計の製造に着手。国産時計製造業の発展に尽くし、欧米に輸出した。1924年SEIKOを商標として使用。1927年勅選貴族院議員。赤十字をはじめ各種社会事業に貢献した。©️国立国会図書館HP