世界的時計メーカー・セイコー。その創業は明治期の1881年、創業者である服部金太郎が東京・京橋に開いた服部時計店に端を発する。金太郎はいかにして僅か一代でセイコーを世界に伍する会社へと飛躍させたのか。多くの災難を福に変えていった金太郎の歩みや信条を、『黄金の刻 小説服部金太郎』の著者である作家・楡周平氏にお聞きした。
作家
楡 周平
にれ・しゅうへい
昭和32年岩手県生まれ。慶應義塾大学大学院修了。米企業在職中の平成8年に発表した国際謀略小説『Cの福音』がベストセラーになり、一躍脚光を浴びる。9年退社し、執筆活動に専念。朝倉恭介を主人公としたシリーズや、『無限連鎖』(文藝春秋)などサスペンス小説のほか、『再生巨流』(新潮社)など経済小説を手掛ける。近著に『ショートセール』(光文社)『ラストエンペラー』(KADOKAWA)。撮影/弦巻勝