倫理運動の創設者である丸山敏雄氏と、哲学者・森 信三氏は同時代に生まれ、広島高等師範学校時代には西晋一郎という共通の師に学んだ。生涯、一度も接点がなかったお二人だが、その思想や歩みには共通点が多い。在野の教育者として生き、日常での実践哲学を世に広めたこともその一つである。丸山敏雄氏の令孫で、森氏とも交流があった倫理研究所理事長・丸山敏秋氏に、実践によって培われたお二人の哲学を語っていただく。
倫理研究所理事長
丸山敏秋
まるやま・としあき
昭和28年東京都生まれ。51年東京教育大学文学部哲学学科卒業。59年筑波大学大学院哲学思想研究科博士課程修了。文学博士。日本学術振興会奨励研究員茨城大学・筑波大学、目白大学非常勤講師など歴任。著書に『家庭のちから』『生きぬく力』(共に新世書房)『至心に生きる』(倫理研究所)など多数。