倫理運動の創設者である丸山敏雄氏と、哲学者・森 信三氏は同時代に生まれ、広島高等師範学校時代には西晋一郎という共通の師に学んだ。生涯、一度も接点がなかったお二人だが、その思想や歩みには共通点が多い。在野の教育者として生き、日常での実践哲学を世に広めたこともその一つである。丸山敏雄氏の令孫で、森氏とも交流があった倫理研究所理事長・丸山敏秋氏に、実践によって培われたお二人の哲学を語っていただく。
倫理研究所理事長
丸山敏秋
まるやま・としあき
昭和28年東京都生まれ。51年東京教育大学文学部哲学学科卒業。59年筑波大学大学院哲学思想研究科博士課程修了。文学博士。日本学術振興会奨励研究員茨城大学・筑波大学、目白大学非常勤講師など歴任。著書に『家庭のちから』『生きぬく力』(共に新世書房)『至心に生きる』(倫理研究所)など多数。
丸山敏雄
まるやま・としお
明治25(1892)年~昭和26(1951)年。福岡県生まれ。広島高等師範学校を卒業後、福岡県内の中学・高校に赴任。長崎県女子師範学校首席教諭となるものの、更なる探究心から広島文理大学に学ぶ。宗教修行を経て戦後は倫理運動に取り組み、組織的な活動を展開する。
森 信三
もり・しんぞう
明治29(1896)年~平成4(1992)年。愛知県生まれ。大正11年広島高等師範学校卒業。15年京都大学哲学科卒業。昭和14年旧満洲の建国大学教授、28年神戸大学教授。「国民教育の師父」と謳われた在野の教育者・哲学者であり、その教えはいまなお多くの人々の人生の糧となっている。