幕末混乱期の最中、類まれな先見性や洞察力によって、日本の近代化を推し進めた一人の人物がいた。幕臣、小栗上野介である。しかし、その功績は明治維新を境にして、語られることはなかった。なぜかくも長く小栗上野介の功績は、歴史の闇に埋もれていたのだろうか。長年小栗上野介の顕彰活動を続ける東善寺住職・村上泰賢氏に、維新の立役者の全貌を明らかにしていただいた。
東善寺住職
村上泰賢
むらかみ・たいけん
昭和16年群馬県生まれ。駒澤大学文学部卒業。小栗上野介顕彰会理事。編著に『小栗上野介のすべて』(新人物往来社)、著書に『小栗上野介』(平凡社新書)がある。