池波正太郎や山本健吉、土門拳など、各界一流の食通たちの舌を唸らせ、2019年10月にはてんぷら職人として初となる「現代の名工」に選出された「てんぷら 近藤」店主・近藤文夫氏。72歳になるいまなお、人々を感動で笑顔にする最高のてんぷらを求め、現場の第一線に立ち続ける近藤氏に、人生・仕事の要諦、心の支えにしてきた言葉を語っていただいた(写真:東京・銀座にある「てんぷら近藤」にて)。
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てんぷら近藤店主
近藤文夫
こんどう・ふみお
昭和22年東京都生まれ。41年高校卒業後に「山の上ホテル」に入社し、「てんぷらと和食 山の上」に配属。23歳で料理長に就任。以後、21年間料理長を務め、平成3年に独立、銀座に「てんぷら近藤」を開店。同店は「ミシュランガイド東京」で、11年連続で二つ星に輝く。令和元年卓越した技能を持つ「現代の名工」に、てんぷら職人として初選出。著書に『天ぷらの全仕事 「てんぷら近藤」の技と味』(柴田書店)などがある。