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家庭、職場、そして国家に至るまで、この世に争い事は絶えない。人間はなぜ、平和を希求しつつもかくも愚かな行いを改められないの——。2019年1月に開催された弊社新春特別講演会では、比叡山で最も過酷な行の一つ、12年籠山行を戦後初めて満行した堀澤祖門老師をお招きし、この矛盾に満ちた人間の実情に仏法の光を当てていただいた。我われがこれから進むべき道を明快に指し示し、1,000人を超える参加者が固唾を呑んで聞き入った名講話を、ここにご紹介する。
三千院門跡門主
堀澤祖門
ほりさわ・そもん
昭和4年新潟県生まれ。25年京都大学を中退して得度受戒。39年十二年籠山行を戦後初めて達成。平成12年叡山学院院長、14年天台座主への登竜門「戸津説法」の説法師を務める。25年12月より現職。著書に『君は仏 私も仏』(恒文社)『求道遍歴』(法藏館)『枠を破る』(春秋社)など。