哲学者イマヌエル・カントの説く道徳論が、大学生に衝撃と感動の渦を巻き起こした──。夏目研一氏は、難解なカント道徳をいかに繙(ひもと)き、現代の若者たちに覚醒(かくせい)をもたらしたのか。この混迷期に新しい「時代を拓く」ヒントを、カント道徳から探る。
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都留文科大学元非常勤講師
夏目研一
なつめ・けんいち
昭和28年生まれ。早稲田大学大学院教育学研究科博士課程満期終了退学。公立・私立大学の元非常勤講師。カント道徳を基礎にした道徳教育を長年提案してきた。著書に『危険な教育改革』(鳥影社)がある。