祖業である電子顕微鏡で世界トップシェアを誇り、ノーベル賞の陰の立役者と称される理科学・分析機器メーカー日本電子。しかし営業畑生え抜きの栗原権右衛門氏が社長に就任した時、同社は未曽有の経営難に喘いでいた。歴史ある大企業がいかに変貌を遂げ、日本の科学を牽引しているのか──。栗原氏の経営改革の軌跡に迫った。
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日本電子会長
栗原 権右衛門
くりはら・ごんえもん
昭和23年茨城県生まれ。46年明治大学商学部卒業後、日本電子入社。取締役メディカル営業本部長、常務取締役、専務取締役を経て平成19年副社長、20年社長。令和元年6月より会長兼最高経営責任者、4年6月より会長兼取締役会議長。