明治から昭和初期にかけて日本の政財界、外交政策に大きな影響を及ぼした頭山 満。玄洋社の創設に携わり、道義国家日本の建設、アジア諸国の解放と連帯、世界平和の実現に生涯を尽くした。その頭山が私淑し、精神的な支柱としたのが西郷南洲であり、勝 海舟・高橋泥舟・山岡鉄舟の「幕末三舟」であった。玄洋社初代社長を務めた平岡浩太郎直系の曾孫で歴史作家の田中健之氏に、知られざる頭山の実像とその著書である『幕末三舟伝』を紐解きながら、私たちが伝承すべき日本精神の神髄、日本が進むべき道を語っていただいた。
歴史作家
田中健之
たなか・たけゆき
昭和38年福岡県生まれ。玄洋社初代社長を務めた平岡浩太郎の曾孫。幼少より玄洋社、大叔父・内田良平が設立した黒龍會の思想と行動に興味を抱き、孫文の中華革命史およびアジア独立革命史上における玄洋社、黒龍會の歴史的、思想的な研究に従事。拓殖大学日本文化研究所附属近現代研究センター客員研究員、岐阜女子大学南アジア研究センター特別研究員、ロシア科学アカデミー東洋学研究所客員研究員。平成20年、黒龍會を再興し会長に就任。『昭和維新』(学研プラス)、『靖国に祀られざる人々』(学研パブリッシング)など著書多数。