津軽海峡の海底下約100メートルの地中を穿ち、構想から40余年の歳月をかけて完成した全長53.85キロメートルを誇る日本最長の海底トンネル、青函トンネル。2016年3月には、青函トンネルを通る北海道新幹線が開業し、大きな話題を呼んだ。気温40度近く、湿度90%超という苛酷な作業環境にも屈することなく、掘削工事を闘い抜いた元トンネルマンの角谷敏雄氏に、その壮絶な実体験と青函トンネルへの思いを語っていただいた。
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青函トンネル元トンネルマン
角谷敏雄
かどや・としお
昭和10年北海道生まれ。40年日本鉄道建設公団に就職し、青函トンネルのトンネルマンとして地質等を調べる「先進導坑」の掘削に携わる。62年の青函トンネル完成後は、各地のトンネルで勤務。現在は出身地の福島町にある青函トンネル記念館でボランティアガイドを務める。