イエローハット創業者であり、「掃除の神様」の異名を取る鍵山秀三郎氏。日本を代表するオペラ歌手として、世界各国の舞台でプリマドンナを務める佐藤しのぶさん。2人はそれぞれ、いかにして己の使命に気づき、その使命のもとに一道を切り拓いてこられたのか。知命と立命の軌跡、それにまつわる恩師との出逢いや教え、逆境に処していく心構えなどについて語り合っていただいた。
日本を美しくする会相談役
鍵山秀三郎
かぎやま・ひでさぶろう
昭和8年東京生まれ。27年疎開先の岐阜県立東濃高等学校卒業。28年デトロイト商会入社。36年ローヤルを創業し社長に就任。平成9年社名をイエローハットに変更。10年同社相談役となり、22年退職。創業以来続けている掃除に多くの人が共鳴し、近年は掃除運動が国内外に広がっている。著書に『凡事徹底』『あとからくる君たちへ伝えたいこと』など多数。最新刊に『鍵山秀三郎 人生をひらく100の金言』(いずれも致知出版社)がある。
声楽家
佐藤しのぶ
さとう・しのぶ
東京都生まれ。文化庁オペラ研修所を最年少、首席で卒業。芸術家在外研修員としてミラノへ留学。ウィーン国立歌劇場での「蝶々夫人」を皮切りに欧州、豪州、アメリカでのオペラ及び著名な指揮者、オーケストラとの共演多数。文化放送音楽賞、都民文化栄誉章等を受賞。CD・書籍の収益は世界の恵まれない子供たちへの寄付や、現地の井戸や学校教室設立、医療等に役立て、現在は東日本大震災の義援金として寄付を行っている。